2006.6.25


 フランス、パリの楽器商ジル.シャンスルールが今年2度目の来日!

 滞在場所の京王プラザホテルに向かう!

 海外の楽器商が来日した場合の行動パターンとしてそのほとんどが1流ホテルのスゥイートルームあるいはそれに準ずる部屋に3.4日留まります。
スウィートルームをキープするのは演出のうちで、全ての楽器が高価に見えることと信用度が増すからですその間、日本の顧客にコンタクトを取りまくり
1人でも多くの楽器関係者をホテルに呼び寄せるスタイルです!

 最低でもホテル代と航空チケット代はPAY出来ないと苦しいので来日する楽器商も著名で顧客がたくさん付いてる人に限られます。

 まだ無名で顧客を持ってない海外の楽器商が来日した場合、彼らは日本の友人の家に泊まり,電話帳で調べた楽器店に楽器を見せて回るのですが、楽器店の信用を得ることは難しく、売れないか、買い叩かれるかのどちらかになるでしょう。

 しかし今回のシャンスルールの部屋はスウィートではなく普通のツインルームでした。

 彼との取引はもう15年以上にわたるものなので、そのことで信用がなくなることはないのですが少し違和感を覚えました。

 ジュセッペ.ロッカ、、、D.ぺカット、、、アダム、、、
 楽器、楽弓数点を見せてもらいましたが、前回のニューヨークのディーラーと同じで、彼の提示したプライスはどれも私の査定より3割以上高いものでした。

 彼に値上がりの理由を訊ねると、フランスの通貨がフランからユーロに変更になったこととイラク戦争の影響でフランスの物価が急上昇したことがその理由だそうです。フランスパンの値段が5年前と比べると2倍になったと嘆いていました。

 フランスの楽器商は弓の本場ということもあり、比較的有利にビジネスを進めてきた印象ですがこれからは、物価高だけでなくもっと深刻な問題。掘り出されていないオールドの楽器は残り少ないということもあり、今までのように楽にビジネスを展開することは難しいでしょう!

 伝統と格式を重んじる店は淘汰されポジティブでバイタリティのある店が生き残るのではないでしょうか。

  日本の楽器市場にも同じことが言えますが………